
確定拠出年金とは、こういう制度です(Ⅱ)
確定拠出年金は公的年金のような賦課方式(社会的扶養による年金)ではなく、積立方式(自己努力による年金)ですので、働いている現役時代に積立てた資金を退職して高齢期になった自分が受取るという仕組みです。
まれに確定拠出年金を厚生年金のように公的年金と勘違いされている方がありますが、そうではなくて将来の自分が必ず受け取れる個人の積立年金です。
日本の年金制度は、よく2階建てと言われます。1階部分が「国民年金」、2階部分が「厚生年金」です。確定拠出年金は更にその上の3階部分になります。前回に記載したように「公的年金だけでは不足する老後資金作りのために創設された国の制度」ということです。
また確定拠出年金には、個人型と企業型の2つがあります。この2つの型の違う点は、対象となる加入者の違いです。
個人型の対象者は、個人事業主・公務員・専業主婦それに企業型確定拠出年金制度が導入されていない企業に勤務している会社員および役員となります。
企業型の対象者は、その企業に勤務する従業員および役員です。いずれも国民年金(厚生年金)に加入している必要があります。
平成29年1月の改正で、原則すべての60歳未満の方が加入できるようになりました。
掛金についても違いがあります。個人型は月5,000円から、企業型は月3,000円から1,000円単位で決められます。掛金の上限は職種によって違っており、個人事業主は月68,000円まで・公務員は月12,000円まで・専業主婦は月23,000円まで、企業型確定拠出年金の導入されていない企業に勤務する会社員と役員は月23,000円までとなります。
また企業型に加入している方は、月55,000円が上限となります。
以上が個人型と企業型の大まかな違いですが、簡単にいうと「企業型に加入できない方は個人型に加入できる」ということになります。
確定拠出年金には個人型と企業型があり、少しわかりにくいと思いますので、次回は個人型、企業型をそれぞれについて分けて説明します。