
個人型確定拠出年金
iDeCo(個人型確定拠出年金)は以下のような特徴があります
①個人で加入できる制度です
②毎月5,000円以上を積み立てる制度です(年に一度の金額変更も可能)
③加入できるのは、60歳未満かつ国民年金保険料(または厚生年金保険料)
を納付している方、及び20歳以上60歳未満の専業主婦
④掛金の上限は、
個人事業主(自営業)の方・・・・・・月額68,000円
企業年金のない企業に勤務の方・・・・月額23,000円
企業型DCのみ導入の企業に勤務の方・月額20,000円
DB等を導入の企業に勤務の方・・・・月額12,000円
専業主婦の方・・・・・・・・・・・・月額23,000円
公務員・私学共済加入者の方・・・・・月額12,000円
*DC・・・確定拠出年金、DB・・・確定給付年金
⑤掛金は全額が所得から控除されます(小規模企業共済と併用できます)
⑥運用益は非課税です
⑦受取は60歳から、税制優遇が受けられます
(退職所得控除または公的年金等控除)
⑧全額を元本確保型商品で運用できます
大きな税の優遇効果
・掛金が全額所得から控除されるので、税金の優遇効果があります。
所得税と住民税をあなたはいくら支払っていますか?自分の課税されている税率をご存知ない方も多いですね。住民税は一律10%、所得税は個人の課税所得によって違いますが、5%、10%、20%、23%、33%、40%、45%となります。例えば所得税が10%の方は、住民税と合わせて20%の税負担があります。
個人型確定拠出年金では、掛金が全額所得控除になりますから毎月1万円の積立をすると年間12万円の掛金です。20%の税負担をされている方は、この掛金の20%(24,000円)の税額軽減になります。この効果は大きくありませんか?
定期預金の金利が0.1%程度という今の金利情勢では、この税額軽減の効果は大きいと言えます。
・運用益も非課税です。
通常、金融商品の運用益には税金(源泉分離課税20.315%)がかかりますが、確定拠出年金の運用益は非課税です。今は金利が低いので気にされている方が少ないのですが、確定拠出年金で長期の運用(例えば10年、20年、30年)をした場合、運用益が大きくなると非課税効果も大きくなります。
・受け取るときも税制優遇措置があります。
受取は60歳からで、一時金受取りまたは年金(分割)受取りが選択できます。一時金での受取りは「退職所得控除」、年金(分割)での受取は「公的年金等控除」の対象になります。退職所得控除の控除額は加入していた年数によって決まります。
例えば20年加入していたら、40万円/年×20年=800万円になります。30年の場合は、800万円+(70万円/年×10年)=1500万円です。公的年金等控除額は65歳未満は70万円、65歳以上は120万となっています。
預けるとき、預けている間、受け取るときまですべて税制優遇があるということになります。
自分で積立金を運用するファンドを選べます
積立金は運用管理機関(銀行・証券等の金融機関)が提供するファンドを選んで預ける(運用する)ことになります。ファンド数は10~30程度あり、株式ファンド・債券ファンド等の種類があります。
元本確保型ファンドもありますので、運用のことがよく分からないという方は元本確保型ファンドも選べます。現在、確定拠出年金の加入者は500万人以上(企業型・個人型合計)いますが、このうち6割の方が元本確保型を選んでいると言われています。
個人型確定拠出年金:愛称「iDeCo(イデコ)」
2016年9月に個人型確定拠出年金の愛称が「iDeCo(イデコ)」なりました。これは英語表記のindividual-type Defined Contribution pension planの単語から作られています。2017年1月から「iDeCo(イデコ)」は、基本的に60歳未満のすべての方がご利用できるようになりました。ideco